
インテルRAID
はじめに
本付録はRAID機能を設定し、システム高速化の手助けをします。
シリアルATAハードドライブは最大で6Gb/sの高速転送を実現します。シリアル ATAはパラレルATAと比べ、細く長いケーブルを採用することでドライブの設置が容 易になり、PCケース内のエアフローを大きく改善します。さらにシリアルATAの長 所として以下の点があります。
1� CRCエラーチェックを行いながら、3Gb/sまたは6Gb/sまでの高速転送が可能 � ホットプラグ機能をサポート
3� タグ付きコマンドキューイング、エレベータシーク、パケットチェーンコマンド
を含むデータ転送の最適化
インテル® RAIDコントローラはRAIDレベル0(ストライピング)、RAIDレベル1(ミラー リング)、RAIDレベル5(ブロック単位でのパリティ分散)、RAIDレベル10(ストライプ ミラー)、インテル® ラピッド・ストレージ・テクノロジーを提供します。
RAID 0は複数台のハードディスクにデータを振り分け、分散してそれぞれに書き込み ます。独立したチャンネルに負荷を分散することで大幅にI/Oパフォーマンスが向上 します。
RAID 1はハードドライブ間でデータを二重化することによりデータの冗長性を確保 し、データ読み込み時のパフォーマンスを強化します。
RAID 5は複数台のハードドライブにデータとパリティ情報を分散して記録させるこ
とで、良好な読み出し性能と優れた耐障害性を持ちます。RAID 5はいくつかある RAIDの中で最も一般的に使われるものの一つです。
RAID 10はオリジナルのRAIDレベルではありませんが、ミラーリングされたドライブ を複数用意し、それらをストライピングすることでRAID 0の高速性とRAID 1の耐障 害性を併せ持つ方式です。
インテル® ラピッド・ストレージ・テクノロジーは2台のハードドライブを組み合わ せた領域に、二つのRAIDボリュームを共有する高度な機能です。インテル® ラピッド ・ストレージ・テクノロジーはRAID 1機能を利用してマスタードライブのデータをコ ピーしたリカバリードライブを作成することができます。マスタードライブのサイズ はリカバリードライブより小さいか、または同じでなければなりません。リカバリー ボリュームの作成時に、マスタードライブの完全な容量がマスターボリュームとして 使用されます。システム上にリカバリーボリュームは一つのみ存在することができま す。リカバリードライブにあるマスタ-ドライブのデータを更新するには2つの方法 があります。連続して更新する方法と、リクエスト時のみ更新を許可する方法です。
注意
RAID 0とRAID 1、インテル® ラピッド・ストレージ・テクノロジーを使用するには最 低2台、RAID 10には最低4台、RAID 5には最低3台のハードドライブが必要です。
本付録に記載の画面写真、項目名はご利用のシステム構成、ファームウェアバージョ ンの違いにより異なる場合があります。
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