メモリダンプ
ファンクションキー“MEMORY DUMP”を押すと、システムエクスクルーシブメッセージのパケット(X-Sessionで設定した10個のメモリ情報)を 送信します。この機能は、メモリプリセットの内容を外部記憶媒体にバックアップする場合などに便利です。
メモリダンプ全体をシーケンサに記憶させることができます。メモリダンプを呼び出す場合は、メモリダンプが保存されたMIDIトラックを再生し ます。このとき、X-SessionのドライバがMIDIトラックの出力先となるように設定して下さい。
現在のコントローラへのアサイン設定は、メモリダンプの影響を受けることはありません。また、外部からのメモリダンプの呼び出しにも影響され ることはありません。メモリダンプをX-Sessionに送出したら、プリセットを呼び出して新規メモリセッティングにアクセスします。
デバイスIDのアサイン
ファンクションキー“DEV.ID”を押すと、X-SessionにデバイスIDをアサインすることができます。この値の初期設定は127です。メモリダンプが実 行されると、デバイスIDの設定状態に関わらず、ダンプした内容はすべてのX-Sessionで受信することができます。
デバイスIDが127以外の値に設定されている場合は、同じデバイスIDの特定のX-Sessionで受信することができます。X-SessionのデバイスIDが、メ モリダンプを行ったX-SessionのデバイスIDと異なる場合は、ダンプのデータは受信することができません。
デバイスIDは、複数のX-Sessionを区別するのに便利な機能ですが、特に必要のない場合は、初期設定127のままにしておいて下さい。
ファンクションキー“DEVICE ID”を押すと、LCD画面に小さくidの文字が表示されます。3桁の数字は、アサインされているデバイスIDを表していま す。デバイスIDを変更するには、数値キーまたは+/-キーを使用して、任意のデバイスIDを入力します。
システムエクスクルーシブ(SysEx)メッセージとデバイスIDについての詳細は、P.97の「システムエクスクルーシブ(SysEx)について」の項を 参照して下さい。
工場出荷状態の復元
X-Sessionは、10個の便利なプリセットがメモリに保存された状態で出荷されています(プリセットの全リストについては、「付録H」を参照して 下さい)。X-Sessionを工場出荷時の設定に戻すには、+/-キーを押しながら電源スイッチをオンにします。
注:工場出荷時のプリセットを復元すると、メモリに保存されていたすべての設定状態は消去されます。
MIDI入出力とMIDIメッセージについて
MIDI入出力の信号の流れ
MIDI入力とMIDI出力の端子は、X-Sessionの接続方法や電源の供給方法によって、その用途が異なります。下のダイアグラムでは、信号の流れを 図説しています。
MIDI入力端子
MIDI入力端子は、他のMIDI機器とコンピュータをUSB経由で接続するインターフェースとして機能します。MIDI機器から送出されたデータは、X- Sessionを経由してコンピュータに送られます。これは、2つ目のMIDI入力を使用することで実現します。このとき、シーケンサでMIDI機器を選択 すると、2つのX-Session USB MIDI入力が表示されています。1つ目のMIDI入力はX-Sessionのコントローラデータを受信し、2つ目のMIDI入力は、 X-SessionのMIDI入力端子に接続された機器から送出されたデータを受信します。つまり、X-SessionはMIDI→USBインターフェースとして使用す ることができます。
MIDI出力端子
X-Sessionは、他のMIDI機器とのインターフェースとして機能します。デフォルトでは(ユニットの電源を入れたときは)、すべてのコントローラ データがMIDI出力とUSB出力から出力されます。MIDI出力を従来のUSB→MIDIインターフェースとして使用する場合は、2つのファンクションキー (“SELECT”と“ASSIGN”)を押して、USBモードからMIDI出力を有効にします。
複数の入力ドライバを使用できるソフトウェアを使用している場合は、X-SessionのMIDI入力を使用してMIDIデータを録音したり、X-Sessionの MIDI出力からの信号を送出したりすることができます。
重要:X-Sessionは、MIDITHRUで使用するための機能ではありません。したがって、X-SessionのMIDI入力端子に入力されたMIDIデータが、直接 MIDI出力端子に出力されることはありません。但し、USB経由でコンピュータに接続されている場合は、MIDI入力で受信したデータがMIDI出力端 子へ送られます。これは、一度コンピュータへデータを送り、再度コンピュータからのデータを受信するためです。このように使用する場合は、 MIDI OUT FROM USBモードを有効にしておく必要があります。