プログラム/バンクチェンジについて

GMGeneral MIDI)の仕様では、128音色(ボイスNo.0127)に対応しています。プログラムチェンジメッセージを送信することにより、音色 を切り換えて使用することができます。

GMセット音源を拡張して使用するために、バンクチェンジの機能が用意されています。各バンクには128のパッチが含まれていて、プログラムチ ェンジメッセージを送信することによって音色を切り換えて使用することができます。合計16,384個のバンクを使用することができ、14ビットの バンクチェンジメッセージを送信することによって、各バンクにアクセスすることができます。メッセージ内の上位7ビットは、バンクLSB情報と して送信されます。下位7ビットは、バンクMSB情報として送信されます。一般的にはバンクLSBメッセージが使用され、これだけで128のバンク チェンジが可能です。また、この場合の多くはバンクMSBメッセージを送信する必要がありません。

ほとんどのMIDI機器がプログラムチェンジメッセージに対応していますが、GMセットに対応していない機器の一部には、プログラムチェンジメッ セージを他の目的で使用するものもあります。多くのVST機器では、プログラムチェンジメッセージを使用してインストゥルメントパッチを切り換 えることができます。例えばNative InstrumentsFM7では、この方法を使用することができます。

バンクチェンジは、それほど頻繁には使用されません。ローランドのGS規格やヤマハのXG規格など、各メーカーによるMIDI拡張仕様においては、 バンクチェンジは大変便利です。これらの各規格では、バンクチェンジを使用して、それぞれの拡張音色やエフェクトを使用します。

プログラムチェンジやバンクLSBMSBデータの送信は、X-Sessionを使用して、簡単に行うことができます。ファンクションキーPROGRAMDATA LSBDATA MSBを押して、送出するプログラムナンバーまたはバンクチェンジを入力して下さい。

RPN/NRPNについて

ノンレジスタードパラメータナンバー(NRPN's)は各機種固有のメッセージで、MIDIを利用してシンセサイザをコントロールすることができま す。MIDIの仕様でパラメータ番号を定義して、各メーカーが独自のコントローラを自由に利用できるように設計されています。パラメータナンバー の中で共通性が高いものは、米国MMAMIDI Manufacturer's Association)で登録されていて、標準的なMIDI規格の一部となっています(この ため、レジスタードパラメータナンバー(RPN's)と呼ばれています)。詳細は「付録F」を参照して下さい。

MIDI CC9899は、それぞれNRPNLSBMSBを表しています。また、100101は、それぞれRPNLSBMSBを表しています(「付録E」の MIDIコントローラリストを参照して下さい)。NRPN/RPNを送信する場合は、ユーザーが設定した値と一緒にこれらのコントロールメッセージを送 信します。また、コース/ファインセッティングを指定する場合は、そのコントローラナンバーと設定値を送信する必要があります。コースセッテ ィング(きめの粗い設定)を選択する場合はコントローラナンバー6Data Entry)を、ファインセッティング(きめの細かい設定)を選択する場 合はコントローラナンバー38Data Entry LSB)を指定します。

NRPNのリストは、各機器の取扱説明書に記載されています。NRPNメッセージは、NRPNMSBLSBの両方を送信する必要があります。MSB,LSBの 設定値は、各機器の取扱説明書に記載されていますが、その値が16進法で記載されている場合は、「付録C」の換算表を使用して、10進法の値に換 算して下さい。

X-Sessionでは、簡単にNRPNを送信することができます。ファンクションキーDATA LSB2回押してLSBの値を入力し、次にファンクションキーDATA MSB2回押してMSBの値を入力します。ここでコントローラを操作すると、NRPNメッセージが送信されます。大まかな設定を行う場合は NRPNコースセッティングを、微調整を行う場合はNRPNファインセッティングをアサインして下さい。

システムエクスクルーシブ(SysEx)について

システムエクスクルーシブ(SysEx)メッセージはMIDIの仕様で定義されています。SysExを使用すると、MIDIによって各機器を個別にコントロ ールすることができます。また、SysExメッセージを受信する機器が適切にメッセージを翻訳(理解)し、メッセージに従って動作する場合は、 SysExメッセージのフォーマットを利用して、どのような機能も仮想的に実行することができます。例えば、各機器からオーディオサンプルのメモ リデータやメモリダンプ、コントローラのセッティングなどを送信することができます。また、ある機器のコントローラを他の機器からコントロー ルすることも可能になります。

ユーザー独自で指定したSysExメッセージをX-Sessionにプログラムすることはできませんが、X-Sessionにはプログラム済みのSysExメッセージが 用意されていて、コントローラにMIDI CCをアサインすることによって使用することができるようになります(「付録B」を参照して下さい)。

SysExメッセージは、特定のチャンネルには送信されません。すべてのSysExメッセージにはデバイスIDが含まれていて、SysExメッセージを受 信する機器を特定するのに使用されています。デバイスIDによって特定された機器以外は、すべて無視されます。X-SessionSysExメッセージ を使用する場合は、グローバルチャンネルは無視されます。コントローラにアサインするチャンネルのかわりにファンクションキーCHANNEL ASSIGNを押した場合は、デバイスIDを入力します。このとき、LCD画面にはCCのシンボルは表示されていません。

デバイスID00127の範囲で設定します。X-Sessionでは、127がデフォルトに設定されています。127に設定されている場合は、SysExがす べての機器に対して送信されます。

ユーザー独自のSysExメッセージでX-Sessionのコントローラをプログラムすることはできませんが、MIDI入力信号を受信してユーザ ー が指定し た別の メッ セー ジを送 信する ソフ ト ウェ アを使用す るこ とが でき ます。 このような「翻訳」ソフトウェアを使用して独自の SysExメッセージをプログラムすれば、キーボードからの入力信号を翻訳して、使用するコントローラに対するSysExメッセージを送出することができます。

Evolutionライブラリアンソフトウェア

Evolutionライブラリアンソフトウェアについて

EvolutionライブラリアンソフトウェアはWindows用のプログラムで、Evolutionの製品全般で使用できるよう開発されています。MK-425C/449C/461Cキーボードだけではなく、EvolutionUC-33eX-Sessionからも利用することができます。したがって、X-Sessionをご使用の場合は、キー ボードとコントローラの両方で1つのライブラリアンパッケージを利用することができます。

また、ライブラリアンでサポートするパッチをEvolutionの製品間で共有すれば、同じパッチを2回作成する必要もありません。

ライブラリアンでは、10種類のパッチの送受信、メモリバンクのロードとセーブ個々のパッチのプログラム状態を表示、パッチのドラッグ&ドロ ップによる10個の新規セットの作成をすることができます。

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M-Audio X-Session manual Rpn/Nrpnについて, Evolutionライブラリアンソフトウェア, プログラム/バンクチェンジについて, システムエクスクルーシブ(SysEx)について