システムの信頼性、可用性、および保守性

信頼性、可用性、および保守性 (RAS) は、システムが継続的に動作する能力や、シ ステムの保守に必要となる時間を最小限に抑えるための能力に影響を与える、システ ム設計上の特性です。信頼性とは、障害が発生することなく継続的に動作し、データ の完全性を維持するためのシステムの能力のことです。システムの可用性とは、障害 発生後に、その影響を最小限に抑えながら動作状態に回復するためのシステムの能力 のことです。保守性は、システム障害の発生後に、システムを復元して保守するため に要する時間に関連します。信頼性、可用性、および保守性の特性をすべて備える と、システムがほぼ絶え間なく動作する状態が実現されます。

高度な信頼性、可用性、および保守性を実現するために、SPARC Enterprise T2000 サーバには次の機能が備えられています。

ホットスワップ対応のハードドライブ

ホットスワップ対応の冗長電源装置 (2 )

ホットスワップ対応の冗長ファン装置 (3 ) および送風機 (1 )

環境監視

内蔵ハードウェアドライブのミラー化 (RAID 1)

エラー検出および修正によるデータの完全性の向上

ほとんどのコンポーネント交換での作業の容易性

RAS 機能の使用方法の詳細は、『SPARC Enterprise T2000 サーバ アドミニストレー ションガイド』を参照してください。

ホットスワップ対応コンポーネント

SPARC Enterprise T2000 サーバのハードウェアは、シャーシに取り付けられたハー ドドライブ、ファン装置、および電源装置のホットスワップに対応するように設計さ れています。正しいソフトウェアコマンドを実行すると、システムの動作中にこれら のコンポーネントを取り付けたり、取り外したりできます。ホットスワップ技術に よって、サービスを中断することなく、ハードドライブ、ファン装置、および電源装 置を交換できるため、システムの保守性および可用性が大幅に向上します。

電源装置の冗長性

SPARC Enterprise T2000 サーバには 2 つのホットスワップ対応の電源装置が備えて られており、電源装置の 1 つに障害が発生した場合、または電源の 1 つに障害が発生 した場合でも、システムは引き続き動作することができます。

また、SPARC Enterprise T2000 サーバには、内蔵ディスクドライブを冷却するため に、電源装置ファンと連携して動作するホットスワップ対応の送風機が 1 つ備えられ ています。送風機に障害が発生すると、動作中の 3 つのファン装置によって、システ ムの動作を維持するために十分な冷却が行われます。

SPARC Enterprise T2000 サーバの機能 9