■腐蝕
指先の脂や高温、高湿度の環境に長く置かれていたことが原因で、コンピュータ内部のさまざま なデバイスの金メッキしたエッジコネクタやピンコネクタが腐蝕することがあります。腐蝕は進 むと、電気回路の接触が悪くなります。
腐食を防ぐために、ボードやカードの接点には手を触れないでください。特に、湿気や塩分の多 い環境では、腐蝕対策が重要です。また、腐蝕を防止するためにも、この付録の「温度」で前述 したように、極端な温度環境でシステムを使用しないでください。
■ ESD
ESD は人体やその他の物体にたまった静電気が原因で起こります。静電気は、カーペットの上を 歩くなど単純な動作によって発生します。ESD は静電気の放電であり、静電気を帯びた人がコン ピュータ内の部品に触れると、その部品に静電気が放出されます。このような放電により、コン ポーネント、特にチップが故障することがあります。ESD は、相対湿度が 50% 未満の乾いた環 境で特に多く発生します。ESD の影響を減らすには、次のガイドラインに従ってください。
•コンピュータ内部の作業をする場合、接地用リストストラップを手首に巻き付けてください。 接地リストストラップがない場合は、定期的にシャーシの塗装されていない金属面に触れて、 帯電した静電気を放電します。
•コンピュータ内部の作業中は、できればコンクリートの床に立っていてください。
•コンピュータ内部の作業をする場合は、帯電防止マットを使用してください。
•カーペットを敷いた場所で作業しなければならない場合は、帯電防止用スプレーを使用して、 スプレーが乾いてからコンピュータ内部の作業を行なってください。
•部品は、取り付けるまで直前まで帯電防止パックから取り出さないようにします。
•ウールや化繊の服をなるべく身に着けないようにします。
■電磁気および無線周波数の干渉
コンピュータが原因の EMI(電磁気干渉)および RFI(無線周波数干渉)は、コンピュータの近 くで使用されているラジオやテレビ受信機に悪影響を与えることがあります。また、コンピュー タシステムから発生する高周波は、小電力のコードレス電話などに影響を与えることがありま す。逆に、大電力の電話からの RFI により、システムのモニタ画面にさまざまな文字が表示され ることがあります。
RFI は、10 kHz(キロヘルツ)以上の周波数を持つ EMI のことです。この種の干渉は、交流
(AC)電源ケーブルと電源を通して、または電波のようにコンピュータから空中を通って、他の デバイスに達することがあります。FCC(Federal Communications Commission)は、コンピュー タ機器から発生する EMI と RFI の量に関する基準を設定しています。弊社のコンピュータはす べて、FCC の基準を満たしています。
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システムのメンテナンス