Axiomシリーズ・ユーザーガイド

3.2.3デバイスID

49鍵盤と61鍵盤モデルでは、SysExメモリ・ダンプを送信する時に使用している特定のAxiomのデバイスIDを定義することができます。デ バイスIDAxiom2台以上同時に接続する場合に、接続されたAxiomをそれぞれ区別するために使用します。

25鍵盤モデルにはデバイスIDの機能が搭載されておらず、デバイスID127にハードコードされています(12749鍵盤と61鍵盤モデル ではデフォルトのデバイスIDです)。デバイスID127に設定されていると、受信したメモリ・ダンプが別のデバイスIDを指定していても、 AxiomMIDI入力端子またはUSB端子で読み込まれるSysExメモリ・ダンプのどれにでも反応します。

デバイスID127以外の番号に変更すると、デバイスはもともと同じデバイスID番号で保存されたSysExメモリ・ダンプだけに反応します。

Axiom 49または61でデフォルトのデバイスIDを変更するには、Ctrl AssignStoreボタンを同時に押し、数値キーまたは-/+ボタンを使 用して新たなデバイスIDを入力します。

3.3パラメータ・ジャンプを防止する

MIDIコントローラに共通の問題は、装備されているコントローラを動かした時に外部MIDI機器またはDAWで受信したパラメータは現在の 設定から使用しているノブやフェーダの位置へとジャンプする点です。その結果、ボリュームが急激に上がったり、急にビブラートのエフェクト がかかったり、パンの位置が左から右へと急にジャンプしたり等、様々な問題を引き起こします。Axiomはこのような状態を避けるため機能が 装備されています。

3.3.1ミュート

Axiomに装備されたMute(ミュート)ボタンは、全てのコントローラからのMIDIデータ出力をオフにします。これにより、使用しているノブ やフェーダの位置を変更して、対応するパラメータの現在の値に合わせることができます。

コントローラが全てミュートされると、LCDディスプレイにはミュートのシンボルが表示されます。Muteボタンをもう一度押すと、コント ロールはアンミュート(ミュート解除)されます。

ミュートは、割当て可能なボタン、サスティーン・ペダル、鍵盤等に影響しないことに注意して下さい。これらのコントローラは、単発の MIDIコントロール・メッセージを送信するためで、コントロールしているパラメータに合わせるような必要は決してありません。また、ミュー ト・モードは、鍵盤を演奏したり、割当て可能なボタンやサスティーン・ペダルを押すと解除されます。

3.3.2ヌル

Null(ヌル)ボタンを押すとヌル・モードになり、新たなメモリ・ロケーションを呼び出す時にAxiomのコントローラを一時的に無効にする ために使用します。ヌル・モードは、コントローラが最後にメモリ・ロケーションを使用した時と同じ位置にアクセスするまでMIDIデータを 出力しないようにします。ヌル・モードが有効な時は、Axiomがパラメータ・ジャンプを引き起こさないので安心です。

Nullボタンを押すだけで、いつでもヌル・モードのオン/オフを切り替えることができます。ヌル・モードが有効な時、NullボタンのLEDが点 灯します。

ヌル・モードが有効の時、プリセットを呼び出してAxiomのコントローラを動かすと、コントローラの現在の位置と、そのプリセットを最後に 使用した時の位置との差を計算します。コントローラのプリセットを変更する前に最後に使用した位置とは別の位置にあれば、LCDディス プレイにNULLのシンボルが表示され、コントローラが元の位置(ヌル値)からどれだけ離れているかを数値で表示します。数値がマイナス ならば、現在の設定値はヌル値よりも低く、プラスの数値なら、現在の設定値の方が高いことを示します。コントローラを動かしてヌル値に 近くなると、LCDディスプレイに表示される値は0に近付きます。0になれば、NULLのシンボルが消えコントロールはMIDIデータを出力す るようになります。

各コントローラの現在の位置は、ヌル・モードの有効/無効に関わらず、新しいメモリを呼び出す前に一旦Axiomに記録されます。

ヌル・モードの状態はAxiomの電源をオフにした時に保存されます。

3.3.3スナップショット

スナップショット機能は、スライダ、エクスプレッッション・ペダル、モジュレーション・ホイール、ピッチベンド・ホイール、ロータリ̶・エン コーダの現在の設定値を送出する機能です。スナップショット機能はDAWまたは外部MIDI機器をAxiomのコントローラ値に同調させる のに使用します。

-+のボタンを同時に押すと、スナップショット機能が有効になります。

スナップショットはミュート機能(セクション3.3.1)と同時に使用すると、その他ほとんどのハードウエア・シンセでは見られない機能が使用 できます。ミュート機能を使用して自在にAxiomのコントローラの設定値を変更し、スナップショット機能を使用して変更後の設定値を同 時に送信することができます。

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M-Audio Axiom manual パラメータ・ジャンプを防止する, 3 デバイスID, 1 ミュート, 2 ヌル, 3 スナップショット