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<Slider Range(スライダの範囲)
デフォルトでは、Speed Adjuster(スピード調整)の範囲は+/- 8%です。スライダを両方の一番端まで動かしてもソングのス ピードは8%しか変化しません。スピード調整スライダの左側には、スライダの現在の範囲設定を表示するディスプレイが装備さ れています。
スピード調整の範囲を変更するには、スライダの横にあるディスプレイをクリックします。クリックする度に、範囲は次の設定値 へと上がります。設定値の順序は8%、10%、20%、50%です。50%の次にクリックすると8%に戻ります。範囲を広げる必要 があるのは、スピードが極端に異なる2つのソングをマッチさせたり、スペシャル・エフェクトとして極端なスピードの変化を加 える時だけです。
経験豊かなDJは、スピード調整スライダを使用して手で2つのソングを単純にマッチさせます。これはソングをマッチさせるのに 単純明快な方法です(実際、これが長年に渡り使われている方法です)。1つのソングの速度がもう1つのソングよりも速いかど うかを聞き分けるには相当の訓練を必要とします。DJ演奏の経験がない場合には、Torq LEに搭載された特別機能の幾つかは有効 な手段となります。特別機能には、自動ビート・ディテクション、BPMディスプレイ、移動波形ディスプレイ、自動シンク(同 期)等が含まれます。
<BPMディスプレイ
テンポは、ソングのスピードの単位で通常一分間 のビート数(BPM)で表します。BPMが大きく なると、ソングのスピードは早くなります。2つの ソングのビートを調整してミックスするには、2つ のソングは同じテンポで再生されている必要があ ります。この理由でTorq LEのデッキにはSpeed Slider(スピード・スライダ)が装備されていま す。DJはイベントで異なるテンポの2つのソング をミックスする時に、次のソングのテンポを現在 演奏しているソングのテンポに一致させるために Speed Slider(スピード・スライダ)を使用する 必要があります。
»自動BPM検知
デッキに新規トラックをロードする度に、 Torq LEはソングを分析しソングのテンポ を判断しようとします。一般的なダンス・ ミュージック(4つ打ち等の一定のビート
が強調されている)なら、Torq LEは正確にテンポを判断することができます。スキャンが終われば、ソングのテンポはそ れぞれのデッキのスピード調整スライダの左側にあるBPMディスプレイに表示されます。
ここに表示されるBPMは「リアルタイムな値」です。スピード調整スライダでソングのスピードを変更するとこの値も変 化します。2つのソングを同期させる場合には、それぞれのディスプレイに表示されたBPM値を一致させるだけで2つのソ ングのテンポをほぼ一致させることができるので大変に役に立ちます。
»Double/Halve(ダブル/ハーフ)ボタン
Torq LEがソングのテンポを不正確に認識した場合、オリジナルのテンポの半分のテンポまたは2倍のテンポになることが 多くあります。ドラム&ベースのトラックで170BPM程度のテンポのトラックを使用する場合に頻繁に発生します。Torq LEは、ソングのテンポが実際の半分のテンポである85BPMと勘違いする場合があります。この場合にはダブル/ハーフ・ ボタンを使用します。
このボタンを一度押すと上向きの矢印が点灯し、現在のソングのテンポは2倍になります。もう一度このボタンを押すと下 向きの矢印が点灯しソングのテンポはオリジナルの半分になります。更にもう一度このボタンを押すと矢印の点灯は消え、 検知された最初のテンポに戻ります。