SYNCHRONIZATION(同期)
最近のクラブやイベントでは、通常DJはビート・マッチングと呼ばれるテクニックを使用して
ソングをミックスします。この目的は、2つのソングのビートを互いに完全にマッチさせソ ング間でフェードしながら次のソングに移行させることです。適切に実行されると、演奏中のソング のビートは次のソングのビートに完全に調和して1つのソングのように聞こえるため音楽を中断する必 要がありません。DJは一度のセッションで何時間も続けてこの作業を行い、自分のコレクションにある それぞれのソングから巨大なノンストップ・ミックスを作成することになります。このテクニックを適切 に実行するのに必要なのは、テンポのマッチングとフェーズのマッチングという2つの課題をマスターす ることです。
Automatic Tempo and Phase Detection(自動テンポと位相の検知)
前述の通り、テンポはソングのスピードの単位で通常一分間のビート数(BPM)で表します。ソング をデッキにロードするとTorq LEは自動的にソングのテンポを検知するため、テンポを一致させるに はBPMディスプレイに表示される値が両方のデッキで同じになるまでSpeed(スピード)スライダ を動かすだけです。外部のヴァイナルまたはCDコントローラを使用する場合、ターンテーブルまたは CDプレイヤーのピッチ調整機能を使用してソングのスピードを調整することができます。
2つのソングのテンポを一致させたら2つのソングを正確に適切な瞬間または互いに位相が一致するよ うに再生を開始する必要があります。位相はサイクル内での開始位置を基準にします。音楽用語を使 用すれば、ソングの中で例えば1小節のダウンビートのようなビートの位置がどこにあるかが基準に なります。適切に同調すると両方のソングのビートは1つの大きなビートに調和します。ソングがず れていたり位相が合っていなければ、2つのソングのビートは異なって演奏されるため酷いサウンド に聞こえます(これはDJ用語では「トレイン・レック(列車の衝突事故)」と呼ばれ常に避けるべき 問題です)。
Torq LEのScrolling Waveform(移動波形)は、2つのソングの位相を同調させるのに役立ちます。 波形の中の過渡電流を視覚的に整列させるだけでなくPhase Grid(位相グリッド)を使用して自動シ ンクさせることもできます.
Phase Grid Manipulations(位相グリッドの操作)
Torq LEでは、Phase Grid(位相グリッド)が移動波形ディスプレイの上に配置してあるため、ソ ングのブレイクダウンやリズムの無いイントロ部分でもビートの位置を簡単に確認できます。Torq LEの自動シンクを動作させるためには、Phase Grid(位相グリッド)をソングに合わせて適切に整 列している必要があります。2つのソングのPhase Grid(位相グリッド)が適切に整列していれば、 Torq LEで2つのソングをシンク(同期)させることができ難破したような音には聞こえません。Torq LEは、ソングの解析中にPhase Grid(位相グリッド)を適切な位置に配置しようとします。Torq LEがPhase Grid(位相グリッド)を不適切に配置した場合、適切なビートに合わせて再配置する必要 があります。
23
Chapter
5
SYNCHRONIZATION(同期) . . . 23
Automatic Tempo and Phase Detection
(自動テンポと位相の検知) . . . 23
Phase Grid Manipulations
(位相グリッドの操作) . . . . . 23 マウスで調整する . . . . . . 24
Nudge
(ナッジ)ボタンで調整する . . 24
Offset(オフセット)
ボタンで調整する . . . . . . 24
Sync(シンク)ボタン . . . . . . 25
Locked(固定)シンク . . . . 25
Momentary(一時)シンク . . . 25
日本語