I/O の分散

5 章 システム・リソースの管理

I/O の分散

この項では、システムの I/O の分散がなぜ重要かについて説明します。パ フォーマンスを向上させる 2 つの方法として、ディスク・ストライピングを使 用する方法とファイルを別のディスクに格納する方法について説明します。ま た、メッセージ・ログ・ファイルのサイズを制御する方法についても説明します。

ロー I/O (UNIX オペレーティング・システム )

ほとんどの UNIX ファイル・システムでは、ディスクは固定サイズのパーティ ションに分割されます。パーティションは、オペレーティング・システムが個 別にアクセスする物理的なディスク領域です。ディスク・パーティションは、通 常、ファイル・システム・モード UFS ファイル・システムまたはロー・モード のつのモードでアクセスされます。ロー・モード ( 文字モードとも呼ばれる ) で はバッファを使用しない I/O を行い、通常、読み取りまたは書き込みシステム・ コールごとにデバイスに対するデータ転送を行います。UNIX ファイル・システ ム である UFS モードは、バッファを使用する I/O であり、バッファにデータを 蓄積してからバッファ全体を一度に転送します。

作成したデータベースまたは dbspace は、ロー・デバイスまたはファイル・シ ステム・ファイルに格納できます。Sybase IQ は指定されたパス名から、それ がロー・パーティションかファイル・システム・ファイルかを自動的に判断し ます。ロー・パーティションは任意のサイズに設定できます。

詳細については、『Sybase IQ システム管理ガイド』の「第 5 章 データベース・ オブジェクトの使用」「データベース・オブジェクトの使用」の項を参照し てください。

ディスク・ストライピングの使用

従来のファイル管理システムでは、特定のディスクにファイルを格納できます。 したがって、すべてのファイルの操作は、1 台のディスク・ドライブに対して行 われます。複数のディスク・ドライブにわたって、論理デバイスまたはボリュー ムを作成できるオペレーティング・システムもあります。最初のディスク・ド ライブでファイルが満杯になると、論理ボリュームの次のドライブに自動的に 継続されます。この機能によって最大ファイル・サイズが大きくなり、ディス クが一杯になるまで 1 台のディスクに対してアクティビティが実行されます。

パフォーマンス&チューニング・ガイド

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Sybase 12.7 manual I/O の分散, ロー I/O Unix オペレーティング・システム, ディスク・ストライピングの使用, パフォーマンス&チューニング・ガイド