第 5 章 システム・リソースの管理
カタログ・ファイル増大の最小化
カタログ・ファイルが増大するのは正常なことで、その割合はアプリケーショ ンとカタログの内容によって異なります。.DB ファイルのサイズがパフォー マンスに影響を与えることはなく、.DB ファイル内の空きページが必要に応じ て再利用されます。カタログ・ファイルの増大を最小限に抑えるには、次の方 法を使用します。
•CREATE TABLE 文で IN SYSTEM を使用しない。
•システム・ストアド・プロシージャを実行した後でCOMMIT 文を発行する。
•長時間実行されるトランザクションの最中に COMMIT 文を発行する。
パフォーマンス向上のための非正規化
正規化フォームでデータベースを作成した場合、ベンチマークを実行して、意 図的に正規化を解除してパフォーマンスを向上させることができます。非正規 化については、以下のことが言えます。
•テーブルまたはカラムに対して可能
•事前に正規化されていることが前提
•データの使用方法の理解が必要 非正規化する理由を次に示します。
•すべてのクエリには、「フル」セットのジョイン・データへのアクセスが 必要である。
•導出カラムの計算は複雑なため、selects のための格納が必要である。
非正規化のリスク
非正規化を正しく行うには、アプリケーションに関する十分な知識が必要とな るため、パフォーマンスに問題がある場合にのみ非正規化を実行してください。 非正規化を行う場合、変更によってデータを最新の状態に保つためにどれだけ の作業が必要かを考慮する必要があります。
これは、大量のデータの要約が頻繁に必要とされる意志決定支援アプリケー ションと個別にデータ変更を行うトランザクション処理要求との違いを示す 良い例です。非正規化を行う場合、特定の処理の効率を向上させるために、他 の処理の効率が低下することがあります。
どのような非正規化の方式にも、データの整合性に問題がある可能性があるた め、アプリケーションの設計時に慎重に文書化し、注意する必要があります。
パフォーマンス&チューニング・ガイド | 141 |