第 7 章 Windows システムでのサーバのチューニング
挿入とクエリのチューニング
この項では、Windows プラットフォームでの挿入とクエリをチューニングする ための追加のガイドラインについて説明します。
適切にチューニングされた挿入オペレーションの特性
適切にチューニングされた Sybase IQ の挿入オペレーションには、ある特性が 見られます。これらの特性は、Windows タスク マネージャと Windows パフォー マンス モニタで確認できます。
•挿入オペレーションの大部分は、CPU の能力に依存します。システム内 のすべての CPU は、能力の 100% 近くを使用して実行されます。CPU の 95% 以上がユーザ・モードで実行されます。このことは、Windows タスク マネージャの [ パフォーマンス ] タブをクリックし、[ 表示 ] – [ カーネル 時間を表示する ] オプションを設定すると簡単に確認できます。
•物理メモリを過度に割り付けないように注意してください。特に、Sybase IQ プロセスの仮想アドレス空間は、マシンの物理メモリ (RAM) より小さ くする必要があります。512MB から 2GB の大容量の物理メモリを備えた マシンでは、これは問題になりません。メモリ量が 256MB 未満のマシン では、次の項の追加のガイドラインを参照してください。
•ハード・ページ・フォルト (pagefile.sys が格納されているボリュームへの I/O) を少なくし、理想的には 0 ( ゼロ ) に近づけてください。
•IQ ストアへの I/O 処理が安定して実行され、ディスク・サブシステムの I/O 処理能力を超えないようにします。
Sybase IQ では、ファイルを順次アクセス用に読み込むことを指定する Windows CreateFile オプションを ( ファイルの作成時および開くときの両方に ) 使用しま す。LOAD TABLE コマンドで指定したファイルには、このオプションが使用さ れます。これにより、先読みが行われ、NTFS キャッシュ・メモリの使用量が 減少するため、ロードのパフォーマンスが向上します。
ロードのパフォーマンスは、さらに向上する可能性があります。場合によって は大幅に向上します。それには、Sybase IQ メイン・バッファ・キャッシュとテ ンポラリ・バッファ・キャッシュのサイズを「Sybase IQ のメイン・バッファ・ キャッシュとテンポラリ・バッファ・キャッシュ」(111 ページ ) で推奨されて いる計算上の値よりもかなり小さく設定します。これでパフォーマンスが向上 する理由は、「NTFS キャッシュの使用」(180 ページ ) に記載されています。 Sybase IQ メイン・バッファ・キャッシュとテンポラリ・バッファ・キャッシュ を、計算上の推奨値より最大 50% 小さく設定できます。
パフォーマンス&チューニング・ガイド | 181 |